2018オーボエフェスティバル終了

5/12,13、愛知県東海市にある東海市芸術劇場にて、日本オーボエ協会主催「2018オーボエフェスティバル」が開催されました。

オーボエ協会主催による初めてのオーボエコンクール、海外から招聘された一流奏者の公開マスタークラスやコンサート、ダブルリードアンサンブルの競演、オーボエ史のパネルディスカッション、リードよろず相談室、楽器店・メーカーによる展示会など、ぎっしりと詰め込まれた今回のプログラムの中に、オーボエ人のためのアレクサンダー・テクニーク講座を設けてくださいました。

二日間で計5回の講座に、約50人強の方が参加!用意しておいたテキストを2度もコピー増刷するほど予想以上にご参加いただいたことは本当にうれしく思います。。

約20万年前、まだ人類が本能に頼りながら生きていく哺乳類として生きながらえていたころに、この身体は設計されました。その身体のデザインのままに、その後、手を使って精密な道具をつくったり、言葉によってコミュニケーションをしたりしながら、文明社会を形成していくことになりました。

本能のままに生きることがままならないことが多くなってくると、身体の中でさまざまなことが起こります。

例えば、今起きていることではないことを不安に思い続けること。

哺乳類動物としてならば、今、目の前にある危機のためにだけ身体が反応すればよいものを、演奏中に失敗してしまった過去のことをずっと悔やみ続けること、加えてこれからやってくる難関パッセージを切り抜けられるかどうか、そのことで頭がいっぱいになってしまう。こうなると、今その瞬間に演奏しているにも関わらず、そのことについて思いが及ばなくなってしまいます。

私が考えるアレクサンダー・テクニークとは、このミスマッチングを解決して、身体本来の姿で今の瞬間にやりたいことがやれるようになる、そんなメソッドです。

そのために、私が大事にしているのが、

①    頭と環椎(首の一番上の骨)の関係性

②    (観察、分析、プランニング、全体化、実験を繰り返す)意識的コントロール

③    「結果にこだわる」か「結果に至るまでの道程、やり方を大事にする」か

の3つです。

講座ではそんなことをお話しながら、時々みんなで音を出して観察してみることも行いました。

最後に、オーボエ100人ほどの大合奏。こんなにたくさんのオーボエが一斉になったらどんな音がするんだと戦々恐々でしたが、それはそれは澄み切った青空のように清々しいものでした。演奏終了後、講座に参加してくださった方々が「頭と環椎の関節のことを意識したら気持ちよく吹けた」、「呼吸がとても楽だったよ」など次々に声をかけてくれました。

新年のご挨拶

あけましておめでとうございます。

年末はいくつか演奏する機会をいただきました。そして、この年末年始、学年末試験にむけ、こもって音出ししてます。

これに際して一番に心掛けたのは、その場に一緒にいてくださる方々、その空間、演奏する曲、そして自分自身との関係性でした。

音を出すこと、演奏をすることは、人と人、場、作品、そして自分自身の心と体を1つにしてくれます。

豊かでかけがえのないこの時間を、これからも大事に大事に過ごしたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。

アレクサンダー・テクニーク講座へのお誘い

さて、ここまで、僕が考えるアレクサンダー・テクニークのお話を進めてきました。

そして、ここからはぜひ体験していただいて、このメソッドが今の自分にとって必要かどうかを見極めていただきたいというわけで、そのための講座をご案内します。

「いつまでも清々しい心と体で」というタイトルで、アレクサンダー・テクニークの入門講座を開催しています。

入門講座では、前半に「アレクサンダー・テクニークとは何か」「自分自身の日々の動きにどのように役に立つか」を座学、後半は自分のやりたいことで実践体験をします。

回数は全3回、場所は浜松にある「あいホール(通称)」とよばれる浜松市の公共施設です。そう、この講座は浜松市の事業です。市の事業として行われているのは珍しいんじゃないかと。

既に三期を終え、この講座で「自分にはこのメソッドが必要かも」と思った方が、中級コースに進まれています。この中級コースこそが、時間をかけて仲間と観察しあう場、みなさん体と心と頭をフル回転させて取り組んでいます。

入門講座、次回は1月から

募集は12/15から始まります。詳細は以下の通り

【日時】

①土曜日午後コース

平成30年1月27日(土)、2月10日(土)、3月10日(月)午後2時~4時

②土曜日夜間コース

平成30年1月27日(土)、2月10日(土)、3月10日(月)午後7時~9時

③月曜日午前コース

平成30年1月29日(月)、2月12日(月)、3月12日(月)午前10時~12時

【申込】

12月15日(金)午前9時から、講座名「アレクサンダー・テクニーク入門」、希望コース、氏名、電話番号を直接あいホール窓口、またはファクス、Eメールでお申込ください。

【FAX・メールの宛先】

浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター (あいホール)

FAX:053-412-0377

メールアドレス:culture@ai-hall.com

【問合せ先】

浜松市男女共同参画・文化芸術活動推進センター (あいホール)

TEL:053-412-0350  FAX:053-412-0377

メールアドレス:culture@ai-hall.com

浜松市中区幸三丁目3-1

※写真は講座の様子

アレクサンダー・テクニークのお話 その4

続き

時間がかかるのはなんとなくわかる。でも、仲間が必要とはどういうことか。

と思われましたね。

僕が学んだBodyChanceの教師養成コースはグループレッスンが大半で、個人レッスンを受けるためには、追加でお金がかかりました。

個人レッスンでは、確かに大いに学ぶところがあるのですが、なかなか自分の変化に気づくことができません。

一方でグループレッスンでは、メンバーの多くが変化に対してそれなりのリアクションをしてくれて、後付けでも変化を認めることができます。そして、自分が他メンバーの変化を観察する目も育ってきます。

他人に対しても自分に対しても、観察することを学べたのは何といってもグループレッスンの場でした。そしてそこには、いつも教師になるという共通の目標をもった仲間がいたのです。

アレクサンダー・テクニークのお話 その3

「アレクサンダー・テクニークをしっかりと使ったのにやっぱり失敗しちゃったじゃないか!」とおっしゃる人もいます。さて、これは本当でしょうか。

アレクサンダー・テクニーク〜使おうと意識しても、その動きをする直前ギリギリに、今まで自分を動かしていた習慣が出てしまう。この強い(そして一時はとても役に立ってくれた)習慣と決別するためには、新しいプランが根付かなければなりません。

残念ながら、このメソッドは即効薬ではありません。ゆっくりじっくりと時間をかけて習慣を書き換えていく作業を、粛々とこなさなければなりません。

「練習」とは本来こういうことではないか、と考えています。できないことをできるようにするのではなく、できなくさせている習慣をできる習慣に変えていく。

アレクサンダー・テクニークの教え方は、前回お話ししたように、人によって違います。

そして、僕が大事にしたいことは以下の二つです。

① 「頭と脊椎の関係性にお願いして、◯◯(やりたいこと)をする」←これを動きの際にはいつでも(!)意識する。

② 何が起きたかを、客観的に観察する。

この二つを現実的に実行できるようになるためのトレーニングには、時間(人によってかかる時間はまちまちです)と仲間(仲がいい必要はありません^_^;)が必要です。

つづく…..

アレクサンダー・テクニークのお話 その2

アレクサンダー・テクニークは説明が難しい、とよくいわれます。また人によっていうことが違うとも。確かにその通りかと思います。僕もそのことによって戸惑いを感じたこともありました。

僕が学んだBody Chanceというアレクサンダー・テクニーク教師養成学校では、2,30年の経験を持つ数多くの外国人教師から学ぶ機会が多く、それぞれがかなり違ったアプローチで我々トレーニー(この学校の生徒のことです)を大いに惑わせてくれました。

この大きな戸惑いは、実は自分自身の言葉でアレクサンダー・テクニークを説明し、レッスンができるためにとても必要なことでした。トレーニーは、それぞれの教師から頂いたエッセンスを困惑とともに受け入れながら、自分だけのオリジナルストーリーを頭の中でじっくりと書き上げます。

そしてまた一つ、新しいアレクサンダー・テクニーク・メソッドができあがります。